みなさま、こんにちは。
サンエーの三谷です。
先日、緊急事態宣言が京都でも解除されましたね。
少し前から外出されている人もすこしずつ増えてきていたように感じましたし、これから少しずつ以前のように戻っていくのでしょうか。
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、先の見えない状態は続きますし、健康には十分注意していきたいところです。
さて、先日は任意売却に絡むアパート案件でお仕事をさせて頂きました。
お取引までの時間があまりなく、キャッシュでのお取引が必須だったのですが、
3000万円台半ばにて無事お取引をさせて頂きました。
アパートなどの家賃収入を得ることを主だった目的とする収益用不動産について、近頃売却の相談が増えているように感じます。
その中で多いのはやはり、資金的に収益物件を持ち続けることが難しいお客様が多いですね。
アパートなどの収益物件に関しては、全般的に去年の今頃から少しずつ流通性に陰りが見え始めてきていました。
そもそも利回りが表面利回りで5%、4%で取引されるなど、利回りが低過ぎた現状があったのですが…
ここ数年での金融緩和の下、あらゆる金融資産の利回りが低下(価格が高騰)した結果、収益不動産市場も右肩上がりに成長してきました。
金融機関も低金利下で収益を上げるためにあらゆる手を使って融資先を探さなければいけない為、不動産を担保に取れ、貸出金も大きい収益物件への融資は魅力だったのか、一般のサラリーマンの方にも自己資金ゼロで億を超える融資を実行していましたし、余力のない中でアパートなどを購入された方も少なくありません。
そういった環境下で、利回りの薄い状態かつ、資金的に余裕がない状態で購入されたオーナー様が、足元では、少し苦しい状況になっているようです。
収益物件を円滑に回していこうと思うと、やはり手元にそれなりの資金が必要となります。
建物の修繕や、賃借人の退去に伴う改装や新しい賃借人の募集にお金がかかるからです。
ですが、あまり余力のない状態でアパートを購入された場合、手元に現金が無く、また、入ってくる賃料収入も借り入れ金の返済に充てられるため、キャッシュがなかなか溜まらないんですね。
その状況下で、修繕や賃借人の入れ替わりなどが発生してしまうと、かなり厳しい状態となってしまいます。
それに加えて今回のコロナの影響で、家賃の滞納などが起こってしまうと、たちまち立ちいかなくなってしまうのですね。
では、どうすればよいのか、という事ですが、一番はやはり、
無理せず手放す
ということに尽きると思います。
ここ数年で収益物件を購入した方は、利回りがかなり薄い状態かつフルローンで購入されている方も多いです。
その状態で、物件を保有し続けてもキャッシュを吐き出すばかりで、なかなか状況は好転しません。
好転させるためには
①家賃収入を引き上げ、収益を増加させる
②本業などから発生する別収入を借入金の残債にあて、返済金など支払いを軽くする
等のテコ入れをし、手元のキャッシュフローを増加させ、事業の安定を図る必要がありますが、これはかなりハードルが高いです。
これが出来なければ、いずれは破綻に追い込まれてしまう可能性が非常に高いのですね。
その時にはもうどうにもならない状態まで追い込まれてしまうので、そうならない為にも
収益不動産の運営状態がちょっときついかな、ぎりぎりかな‥と感じている方は、勇気をもって手放す
という事も考えてみてはどうかと思います。
足元では依然、金融緩和が続いてますし、コロナの件で、さらに緩和が加速しています。
したがって、市場にはお金が余っている状態がまだまだ続いてます。
ここ数年間の収益不動産の価格上昇はいったん収まりましたが、この金融緩和の環境下の中では、少し下がれば買いたいなという方がたくさんいることも事実です。
不動産に限らず、すべての資産に言えることだと思いますが、
市場に買い手がいて、売れるときに売っておく
その上で次のチャンスを待つ
ということが、何よりのリスクヘッジだと思います。
もし、これをお読みいただいた方の中で、収益物件をお持ちの方がいらっしゃいましたら、一度改めて事業計画を見つめなおし上で、今後の計画を再考されてみてはいかがでしょうか?